3ヶ月に一度の定期メインテナンスで、30年後の未来が変わる!
- 4月1日
- 読了時間: 3分
更新日:4月3日
いよいよロンドンでの歯科診療開始が近づいてきました。
私たちが目指すのは、「痛くなってから行く場所」ではなく「健康を守るために通う場所」としての歯科医院です。
今日は、なぜ「3ヶ月に1回のメインテナンス」が、ここロンドンでの生活をより豊かにするのか、予防歯科の世界では有名なある論文をもとに、お話していきます。
1. 30年間で失った歯は、平均「0.4本」という衝撃
歯科先進国スウェーデンで、イエテボリ大学のアクセルソン博士らによって行われた壮大な研究があります。
3ヶ月に1度のプロによるメインテナンスを30年間続けたグループは、なんと平均で0.4本しか歯を失わなかったのです。何もしなかったグループと比較して、その差はなんと10倍以上!
30年間、1年に4回。何か、とても特別なことを行っていたのか?
いえ、やっていたことはとてもシンプルな以下のことです。
本人への説明とセルフチェック
患者が自分の口腔内の状態を理解できるよう、わかりやすく説明。自分の変化に気づけるようにします。(はぐきの赤み、腫れ、気をつけてほしいごく初期の虫歯など)
ブラッシング指導とセルフケアの強化 毎回の来院時に、正しいブラッシングやフロスの使い方を確認・指導。生活習慣の定着を図ります。
PMTC(プロフェッショナルクリーニング) 歯科衛生士などの専門家が、専用の器具で歯垢(バイオフィルム)や歯石を徹底除去。セルフケアでは届かない部分をクリアに。
古い研究ですが、これは今の予防歯科の考え方の大原則となっています。
定期的、かつ長期的に、バイオフィルム(プラーク)を取り除き続けることで、虫歯と歯周病という2大歯科疾患の重症化を防ぎ、歯を長持ちさせることができるのです。
「歯は加齢で抜けるものではなく、正しく守れば一生使い続けられる」ということを科学的に証明してくれた貴重な論文です。
Axelsson P, Lindhe J. (1981) Effect of controlled oral hygiene procedures on caries and periodontal disease in adults. Results after 6 years. Axelsson P, Nyström B, Lindhe J. (2004) The long-term effect of a plaque control program on tooth mortality, caries and periodontal disease in adults. Results after 30 years of maintenance.

2. ロンドン生活だからこそ「予防」が最強のソリューション
イギリスにお住まいの皆さまなら、一度はこんな不安を感じたことがあるはずです。
「NHSの予約が全く取れず、痛みがあっても待たされる」
「いざプライベート診療を受けたら、想像以上の高額な治療費になった」
そもそも、どこへ行ったらいいのかわからない
ロンドンという環境において、最大の時短・節約術は「悪くなる前に防ぐこと」です。
定期的なメインテナンスは、急なトラブルや高額な治療費に振り回されないための、最も効率的な自己投資(ライフハック)と言えます。なにより、お口の中が綺麗に、健康になります。
3. 「守るケア」は、心地よい習慣
「3ヶ月に一度は大変」と感じるかもしれません。
しかし、美容院へ、まつげケアへ、ヨガスタジオへ。自分を整えるためにもっと頻繁に行っている場所は皆様あるはずです。
そこにぜひ、「デンタルケア」を加えてください。自分の歯のことを知り、ケアを続けることで、異国での不安もなくなってくるはずです。
何より、歯が綺麗になって歯茎もひきしまり、口臭予防などの大切なマナーとなります。
ロンドンでの忙しい日々の中で、お口をリセットするリフレッシュタイムとしてご活用ください。
「30年後の自分に、ありがとうと言われるために」
日本にいても、英国にいても、同じように続いていくケアの習慣。
定期メインテナンスを途切れさせない習慣を、身につけていきましょう。
文:歯科医師 松浦直美
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