イギリス在住者の一時帰国と歯科治療|日本の保険で選べる「白い歯」メリットと知っておきたい注意点
- 7月16日
- 読了時間: 4分
更新日:7月27日
こんにちは、ロンドンChalk Farm の歯科医院Bloom Dental Studio歯科医師の松浦直美です。
夏休みに入り、日本へ一時帰国される方も多いのではないでしょうか。
滞在中に「せっかく日本に帰るなら、気になっていた歯の治療やメンテナンスを済ませたい」と、日本での歯科治療を予定されている方もいらっしゃるかもしれません。
日本の歯科保険治療においては、この2026年6月に大きな改定があり、奥歯でも保険適用で「白い歯(CAD/CAM冠・インレー)」を選べる条件がさらに大幅に緩和されました。
一見とても魅力的なニュースですが、メリットと気をつけるべき点(リスク)の双方を正しく知った上で、ご自身に合う治療を選択することが大切です。
日本の保険診療で「白い歯」を選ぶ素晴らしいメリット
日本の健康保険による歯科治療は、世界的に見ても非常に優れた制度です。ロンドンなど海外のプライベート歯科治療と比べると、以下のような恩恵があります。
経済的な負担が非常に少ない: 費用を抑えて治療を受けられます。(現在日本の保険がない方は、歯科医院によっては10割負担を受け付けないところもありますのでご注意ください)
「メタルフリー(金属を使わない治療)」が手軽に目指せる: これまで経済的な理由で銀歯を選んでいた方も、費用を抑えて白い歯(プラスチックとセラミックを混ぜた素材)に置き換える選択がしやすくなりました。
だからこそ、ロンドン在住者にも知っておいて欲しい3つのリスク
今回の改定では、これまで厳しかった「奥歯の残存数」などの条件が撤廃され、強度の面でより慎重な判断が必要な「ブリッジ」にも適用が拡大されました(ブリッジについては条件あり)。
しかし、この保険の白い歯は、100%セラミックではなく「プラスチックを混ぜた素材」であるため、以下の点に注意が必要です。
強度の心配(割れや脱離のリスク) 自費診療で使われる100%セラミック(ジルコニアなど)に比べると強度が劣ります。噛み合わせの強い奥歯やブリッジでは、イギリスに戻った後に過度な負荷で割れたり外れたりするトラブルが生じるケースがあります。
プラスチック特有の「汚れのつきやすさ」 レジン(プラスチック)は細かな傷がつきやすく、プラーク(歯垢)が溜まりやすい性質があります。帰国後の日々のセルフケアやプロによる定期的なメンテナンスがより重要になります。
歯を「大きく削る」必要がある 割れやすい素材であるため、被せ物自体に一定の厚みを持たせる必要があります。結果として、強度のある金属やセラミックに比べて、健康な歯を多めに削らなければならない場合があります。
一時帰国中に、日本の歯医者さんで質問してほしい3つのこと
一時帰国の限られたスケジュールの中で、ただ「白いから」「安いから」という理由だけで決めてしまうのは禁物です。
ロンドンに戻ってからの突然のトラブルを防ぐために、日本の担当医の先生にぜひ次の質問を投げかけてみてください。
「私は普段、イギリス(ロンドン)に住んでいるのですが、私の噛み合わせの強さでこの素材(保険の白い歯)を選んでも、長持ちしそうでしょうか?」「この治療をする場合、金属やセラミック、ダイレクトボンディングで治療する時と比べて、歯を削る量はどれくらい変わりますか?」「一時帰国の滞在期間中に、型取りから装着、その後の噛み合わせの微調整まで無理なく終えられますか?」
大切なのは、将来を見据えて後悔のない選択をすること
一時帰国中の歯科治療はスケジュールもタイトになりがちです。
日本の歯科医師の先生としっかりコミュニケーションを取り、それぞれの素材の長所と短所を納得いくまで相談した上で、あなたのお口に一番合う方法を選んでくださいね。
もし、「帰国前に今の詰め物の状態を診てほしい」「日本での治療と、ロンドンでのセラミック治療のどちらが自分に合っているか相談したい」という方がいらっしゃいましたら、いつでも当院へお気軽にお問い合わせください。
皆様の一時帰国が、美味しく、健康で、素晴らしい時間になりますように!



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