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歯周病は静かにやってくる!精密検査の勧め

  • 5 日前
  • 読了時間: 3分

先日、息子さんの留学に付き添ってロンドンに滞在されている、香港出身のAさんが来院してくださいました。


Aさんが当院を受診されたきっかけは、「歯が少しずつぐらついてきたこと」。


これまでもNHSの歯科医院には通っていて、定期的にクリーニングも受けていたそうです。しかも、直近のクリーニングはつい最近。


それなのに、実際に歯周病の検査をしてみて、少し驚きました。


かなり進行した歯周病がありましたが、これまで「歯周病です」というきちんとした説明を受けたことも、そのための本格的な治療を受けたこともなかったというのです。


歯周病は、ただ歯石を取ってクリーニングをすればよい、という病気ではありません。

特に進行してしまった場合には、「なぜ歯周病が進んでいるのか」「どこに汚れが残っているのか」「毎日の歯磨きをどう変えていけばいいのか」「歯周病に関係する要因(喫煙、糖尿病など)はないののか」を患者さんと一緒に確認し、まずお口の中の環境を整えていくことがとても大切です。


そのうえで、必要に応じてRSD治療(Root Surface Debridement:歯ぐきの中、歯の根の表面についた歯石や細菌を丁寧に取り除く治療)を行います。

これは歯周病治療の“基本”ともいえる、とても大切な初期治療です。

ところがAさんは、これまで一度もそのような治療を受けていませんでした。


さらにAさんは、極度の歯科恐怖症でした。

診療室に入るだけでも不安でいっぱい。

それでも、

「このまま歯が悪くなってしまうのは嫌。なんとかしたい」

という気持ちで、勇気を出して当院を訪ねてくださいました。


ですから初診の日は、いきなり何かをするのではなく、まず今のお口の状態を一緒に確認しながら、これからどんな治療が必要なのかを、できるだけゆっくりお話することにしました。



毎日の自宅でのブラッシングの指導は大切な基本中の基本。
鏡を見ながら、お口の中で実際にブラッシング指導


まずは、先述した初期治療から、始めていくこと。

最初のクリーニングを終えたら、RSD治療に移ります。予定回数は6回。一回につき数本ずつ、麻酔をしての治療です。その度に、ホームケアのブラッシング指導もしつこく行います。その予定を、なるべくわかりやすく、説明しました。


「歯がグラグラしてきた」と本人が気になるようになるまで、大きな症状がないのが歯周病の特徴です。


ご自分に歯周病があるのか。あるとしたら、どのあたりが、どの程度のものなのか。

歯周病がないのに、「私は歯周病で」と来院される方がいる一方、立派な歯周病なのに、自分には関係ないと思っている方もいます。むしろ、後者の方が多いのが実情です。


それが、当院では初診の方(成人)には、英国で一般的に行われている簡易検査ではなく、歯周病の精密検査を行っている理由です(検査は初診料に含まれています)。


歯周病精密検査
歯周病精密検査(検診料に含まれます)

前述の怖がりだった香港のAさん。診療後に、わざわざ日本語に直して、連絡をくださいました。

本日は本当にありがとうございました。歯医者に行くことがとても怖く、不安でいっぱいでしたが、Dr. Naomi とアシスタントの皆様がとても優しく、親切に接してくださったおかげで、その恐怖がずいぶん和らぎました。一つ一つ丁寧に説明してくださり、安心して治療を受けることができました。本当に感謝しています。こんなに温かく信頼できる歯科医院に出会えて、とても幸運だと思います。次回またお会いできることを楽しみにしています。心よりありがとうございました。

歯周病の治療は、残念ながら一度で終わるものでなく、重度の方ほど、治療後のメインテナンスも大切になります。


でも、「怖いから行けない」から、「怖いけれど、ここなら通ってみよう」と思っていただけたこと。私は、それだけでも最初の大きな一歩だったと思っています。

そして治療が始まった現在、Aさんのお口の状態には少しずつ、とても嬉しい変化が現れ始めています。


そのお話は、また次回に続きます。

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